今月の言葉
2008年バックナンバー
12月 一日の華を摘め
11月 商店街おこし 〜防災市〜
10月 実りの秋の心得
9月 多面的に観る
8月 文化創出者
7月 正しい成果のために
6月 あと一歩の常識
5月 日本の銀行とグラミン銀行
4月 苦労万歳(2)
みんなちがってみんないい
3月 苦労万歳(1)
モノを大事にそして知のデフレに備えよ
2月 素晴らしき人々と挑む
1月 2008年 イー・ビーイングWay
スモール イズ ビューティフル
商店街おこし 〜防災市〜

 『ぼうさい朝市&昼市』(11/2)に参画した。全国のうまいもん物産展コーナーの一隅で大阪の伝統野菜やなにわの伝統飴などを出品し、完売した。あぁ面白かった。
 これは内閣府認定の助成事業「大阪蔵屋敷ネットワークによる地域活性化方策構築事業」の一翼を担うものである。イー・ビーイングも主催者として名前を連ねている。

 震災等の大災害時にどうやって水や食料を確保するか。
 いろいろな研究の結果、至りついた方策の一つが、陸路の殆どが閉ざされたときに、普段忘れている水路を活用するということだった。救援物資を川筋に展開し、提供なり販売するものが防災市である。
 この防災市は、全国のネットワークでしか解決しないだろう。災害地域は、同じように被災しており手が打てないだろうから。
 当該商店街の有志がネットワークに声をかけ、その協力のもとに援助活動をしようとするものである。

 今回のぼうさい朝市&昼市の主体は、神崎川と三津屋商店街地域であった。
 神崎川の河川敷は天候も晴れ、微風。快適でエコマネーも販売直後に売り切れるという大盛況であった。1万人の人出で賑わった。
 橋下大阪府知事も参加され、若きからご高年のご婦人の人気を独り占めであった。(私も握手してもらうというミーハーもしたのである)

 少し中身を紹介すると、
  (1)炊き出し実演・販売
山形のいも煮や鹿児島の豚汁などを提供された。
  (2)全国のうまいもん販売
神崎川に全国から救援物資が届いたと想定し、全国の美味しい特産物が販売された。
※このコーナーで大阪の伝統野菜や飴を展示・販売した。
  (3)手造りmy箸教室
環境を考え、資源を大事にする試みとして、プロ野球選手の折れたバットを材料に、小浜市の塗り箸づくりをする。
  (4)自然工作&パネル展示
モンゴルのゲルを設営し、その中で自然パネル展示や防災セミナーが開催された。

 私は、狼少年になるつもりはないが、災害は忘れた頃にやってくるものである。
 だから狼・狼と叫ばないで、防災をメインに出すのではなく、商店街の連携のもとに楽しみながらテントを張り、机を出し、物を売り、助け合いの炊き出しをするのだ。
 これら一連の作業を手順化するイベントは、防災の訓練にもなるだろう。
 それも全国の商店街の人々と協働するのである。楽しくて、面白くて、美味しくて、友ができる。その友と助け合いの縁をつくるのが、このぼうさい市だ。
 三津屋商店街の人たちも、この行事により一気に活気が蘇ったようである。

 こんな商店街おこしは、地域の安心・安全策として貴重である。
 防災をイベントに仕立て上げて、国・府・市から商店街、そして市民、子供まで巻き込む藤村望洋氏(蔵屋敷ネットワークの首謀者)は只者ではない。自転車屋のおっちゃんみたいなオーバーオール姿は余り似合ってないが、事業センスは抜群である。我が団体の理事としてもご協力を戴いている。
 私も最近にない本物の企画を堪能した。

 それやこれやで、11月の冒頭の挨拶を10日も過ぎて書いている。誠に申し訳ございません。
 あと3週ほどすれば12月。師でもないのに師走することだろう。
 この3週でしっかり来年度のプランを確立したいものである。
 皆さん!風邪などひかず、紅葉前線の南下をどこかで捉えて楽しんでください。
 さて、12月の19日(金)には、エコロジー研究会を予定しています。平成20年の有終の美の一つとして、楽しくやりましょう。皆様のご参加をお待ち致しております。


理事長  井上 健雄
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