● 9月10日(土) 10:00〜15:30 講義研修 於:キャンパスポート大阪
研修第3日、9月も半ばというのに、暑い晴天の日です。
先日の台風12号が各地に大きな被害をもたらしました。
あちこちの山で土砂崩れが起こりましたが、これも山を健全な状態で守れていないからなのでしょうか?
川上(産地)から川下(消費者)まで、全ての人にとって大きな問題です。
【講義1】
大阪府木材連合会 専務理事 三宅英隆氏による「農林業経営現状と課題」
今後の木材促進の動きについて
日本の森林の蓄積が増え、これから活用できる山が充分増えている。
にもかかわらず、木材需要量に対する国産材利用は少ない。
それは、あまりにも値が安いこと、また、道がないこと。
「公共建築物木材利用促進法」という画期的な法律が公布された。
今後は、学校をはじめとする公共の建物にも、どんどん国産材を利用して行こう。
内装に使うだけでも、心身の健康にもたらす良い影響があることが医学的にも証明されている。
今こそ、様々な業界の連携が必要。
【講義2】
午後も引き続き三宅英隆氏により「農林業経営を活かした農商工連携のメリット」について。
まず最初に、青森産 「原生林からの贈りもの おどろ木」を見せてくださいました。
閉じている双葉に水をかけるとあら不思議!だんだんと開きはじめます。
セミナー終了時には、またちゃんと閉じていました。
木工製品になっても「木は生きている」のですね。
地球温暖化対策としての木材利用について。
建物の壁面や屋上に木材を設置することで、ヒートアイランド対策になる。
正倉院御物が1300年以上護られたのは、ヒノキで作られた校倉とスギの唐櫃のおかげ。
杉のパワーを効率的に引き出す「木口スリット材」などを活用しよう。
間伐材の利用で、ローコスト耐震が実現でき、災害が起こっても命だけは助かる減災になる。
DVDなどを活用して様々な実例をご紹介いただきました。
【講義3】
本日の最終講義は、若林麻理子氏による農商工連携による地域ブランド戦略「林業における地域ブランド〜岐阜県加子母の場合〜」
昨年、岐阜県加子母を研修の場とした農商工連携人材育成研修を受講し、現在農商工連携コーディネーターとして活躍中です。
受講された研修の内容を詳しくご紹介いただきました。
実際に特別有効利用材(間伐材)の試作品の設計までするという、内容の濃い研修でした。
受講生のビジネスモデルプランの紹介とその後の展開。
研修がきっかけで、「地域おこし協力隊」として加子母で仕事をしている人や、加子母森林組合、滑ロ二とのネットワークから建築家プロデュース業を実現しようとしている人もいます。
そして若林様は環境教育についても勉強し、実際に畑を耕し、循環型生活を実践し始めていらっしゃいます。
10日も大変充実した研修でした。
17日もよろしくお願いいたします。

※三宅様からご紹介いただいた「木づかいで地球を救え」DVDをご希望の方で、まだ連絡いただいていない方は、お急ぎ事務局へお申し込みください。
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