Land-Eco土壌第三者評価委員会
Land-Eco 土壌第三者評価委員会
Land-Eco土壌第三者評価委員会
評価事例10
建設残土を利用した養浜土砂の安全性評価
最終評価結果
Land-Eco判定 Green
(有害物質は含まれないが、掘削添加材が魚類に影響を与える可能性があり、分級・洗浄により浄化される)
調査・対策の質 適切に行われている
 掘削添加材は、人の健康の保護に関する項目の全項目で基準値以下であり、掘削添加材100%の状態でも安全であることが検証されました。
 分級・洗浄後の土砂については、魚類急性毒性試験によって安全であることが検証されました。また、土砂検定においても全ての項目で基準値以下でした。
 洗浄排水が下水処理場に与える影響については、活性汚泥を用いた比較実験が行われ、処理水質や汚泥の沈下性は洗浄排水を添加しない場合とほぼ変わらないことが検証されました。
 以上のことから、洗浄土砂や洗浄排水が魚類や下水処理場に影響を与える可能性は極めて小さいと評価しました。
特定有害物質の分析のみにとどまらず柔軟な安全性検証を行い、さらにそれらの検証方法や結果が適切であると専門家から評価されたことにより、漁業関係者や周辺住民の安心につながりました。
調査・対策の概要
検証対象 掘削添加材、洗浄土砂、洗浄排水
検証方法 人の健康の保護に関する項目の分析(掘削添加材)
魚類急性毒性試験、土砂検定試験(洗浄土砂)
活性汚泥を用いた処理能力の比較実験(洗浄排水)
 掘削添加材を使用する下水道工事にあたり、掘削した土砂を分級・洗浄したうえで、土砂は養浜土砂として利用し、洗浄排水は下水処理場にて処理する計画が立てられていました。
 それに対して、漁業関係者及び周辺の住民から、掘削添加材による魚類への影響や、下水処理場の処理能力への影響を心配する声が上がっていました。