NPO法人イー・ビーイング
NPO法人イー・ビーイング
生物多様性第三者評価委員会
これまでの社会システムやライフスタイルでは、地球温暖化や生物多様性の低下など地球規模の問題を解決できないことが明らかになってきました。
そこで、生物多様性に配慮しているかどうかを企業評価のポイントとしたり、そのような商品を選んで購入する新しい価値観を市民に定着させる活動が重要になってきます。
生物多様性を理解し保全に貢献することは、企業活動において今後の持続と発展のキーとなります。
生物多様性とは?
地球上の多種多様な生き物と、それらがつながってバランスが保たれている生態系、さらに生物の遺伝子の個性までを含めた生命の豊さが生物多様性です。様々な生態系に、様々な種が、様々な遺伝子を有して生きています。
生物多様性の恵み〜生態系サービス〜とは?
1.基盤的サービス
水や土壌などの生息環境を形成する機能
2.調整サービス
空気の浄化や洪水の防止など環境変化や汚染を緩和する機能
3.供給サービス
食糧や木材、燃料、医薬品などを供給する役目
4.文化的サービス
レクリエーションの機会や文化・精神面での充足を与える機能
生物多様性の危機
1.開発や乱獲による種の減少・絶滅、生息・生育地の減少
2.里地里山などの手入れ不足による自然の質の低下
3.外来種などの持ち込みによる生態系のかく乱
生物多様性の条約の目的
1.地球上の多様な生物を生息環境とともに保全すること
2.生物資源を持続可能であるように利用すること
3.遺伝資源の利用から生ずる利益を、公平・衡平に分配すること
オオカミの絶滅
昔、日本人にとってオオカミは田畑を荒らすイノシシやシカの被害から農作物を守ってくれる、守り神だった。
ところが、
人間が山間地に入植したり、オオカミの餌であるシカ・サル・イノシシなどを乱獲したために、オオカミの棲息場所や餌動物が減少した。また、人間の飼い犬から狂犬病がオオカミにうつり、人間を襲うようになったため、射殺の対象となり、100年以上前にニホンオオカミは絶滅した。
その結果、
シカ・サル・イノシシが里地に下りてきて、田畑を踏み荒らしたり、稲や野菜を食い荒らす被害、森林では杉・檜の樹皮をはがしたり、広葉樹の幼木を食い荒らす被害が日本中で発生している。
被害は森林で年間7,000ha、農作物で年間約200億円にのぼり、被害の結果放棄される耕作地が更なる鳥獣被害を招くという悪循環もおこしている。
琵琶湖では、
ニゴロブナ、ホンモロコをはじめ多くの魚や生物が棲んでいて、郷土料理の鮒ずしやモロコ料理の食材として親しまれてきた。
ところが、
ブラックバスなどの外来魚が琵琶湖で大繁殖し、在来種が激減している。鮒ずしやモロコの甘露煮を地元の食材で作ることが難しくなっている。
また、
琵琶湖岸にはヨシ原が広がり、水をきれいにしたり、魚や鳥の棲みかとなっていた。人々はヨシ刈りや火入れ、植栽などでヨシ原を管理し、刈り取ったヨシは葦簀(よしず)やヨシ屋根などに役立ててきた。文化的景観としての価値も高い。
ところが、
干拓や埋立て、護岸堤建設、富栄養化やゴミの増加などによりヨシ原が半減した。またヨシ産業の衰退により適切に管理できなくなった場所も多く、ゴミがたまったり、病虫害が発生する。その結果、魚や鳥が一層住みにくい環境になってしまう。
こんなことも
水質汚染とコンクリート護岸で霞ヶ浦のアサザが激減。
アサザが再び広がれば、強い波を和らげ、浅瀬は小魚の隠れ家となり、やがて一部がヨシ原となり、多様性に富んだ岸部の生態系が再生するはず。
関東地方の雑木林で管理ができず、アズマネザサという非常に勢いのよい植物が林の中の空間を埋めてしまい、猛禽類がネズミを捕るということすらできない。人工林には手入れが必要。
工事現場や荒地を手早く緑化し、崩れやすい土壌を固定するために植えられた外来種のシナダレスズメガヤが野生化し、日本中の河川敷で在来の植物群を圧迫している。
河原の土ごと取り去って、本来の河原を人為的に取り戻したり、上流部では外来種の利用を防止するなどの対策が必要。
世界では、
サンゴ礁は大変高い生産性と生物多様性を持ち、観光資源としても有効だが、20世紀後半に世界のサンゴ礁の20%が失われ、さらに20%が劣化している。
熱帯や亜熱帯の沿岸域の森林生態系であるマングローブには多くの生物が棲み、魚介類や材木の収穫が近隣住民の生活の糧となっているが、エビ養殖池への転換等により激減している。
●環境取り組みや事業活動を
「生物多様性」の視点から見直してみませんか?





社員教育 生物多様性について学ぶ機会を設ける
森林保全活動や自然再生活動を社員教育の一環として取り入れる
社屋の周囲の緑地・街路樹
屋上緑化・壁面緑化
ビオトープ
在来種や地域の固有種を中心にする
農薬・除草剤の大量散布をしない
連続性・エコロジカルネットワークを考慮する
森林保全
里地・里山保全
干潟・湿地保全
保全活動の意義を生物多様性の観点から学ぶ機会を設ける
活動に参加する
活動に資金提供する
イベントやセミナー、シンポジウムなどで活動を広く知らせることに協力する
国内・外の民間活動支援 活動に資金提供する
イベントやセミナー、シンポジウムなどで活動を広く知らせることに協力する



事業活動の分析 事業が生物多様性に与える影響を分析する
環境マネジメントシステム 環境マネジメントシステムに生物多様性保全管理を組み込む
目標設定と実施 生物多様性保全に関する目標と計画を定め、実施する
年次報告書・環境報告書・CSR報告書 生物多様性保全活動の取り組み内容や成果を報告書で公表する
サプライチェーン 可能な限りFSC MSC ACCなど第三者機関が認証したものを扱う、あるいは認証を取得する
トレーサビリティを重要と考える
サプライチェーンの様々な段階の人々に生物多様性の重要性を伝え共に取り組む
ステークホルダー 顧客や株主だけではなく、地域住民、官公庁、研究機関、金融機関、従業員、取引先企業、消費者などと生物多様性の観点から対話する
連携・協力 地域住民、官公庁、研究機関、NPO/NGOなどと連携協力する
FSC:持続可能な森林経営の基準 木材製品や紙
MSC:海洋管理協議会 持続可能な漁業のための原則と基準
ACC:水産養殖認証会議
●生物多様性貢献の数値化評価委員会
  1. 生物多様性貢献について自己評価(数値化)フォームをご用意します。
  2. フォームに沿って、企業活動全般における生物多様性貢献について自己評価(数値化)してください。
  3. 生態系保全に関する専門家、企業活動における専門家等で構成する第三者機関が、評価いたします。
  4. 評価を受けたこととその内容は、ホームページや各種報告書への掲載、様々な広報などにご活用いただけます。
  5. 現在の取り組みについて客観的な評価を受けることによって、今後企業活動を発展させるために、いかに生物多様性に取り組むべきかの方向性や、ポイントをキャッチできます。
●企業内研修の企画・運営
生物多様性セミナー
生物多様性・環境全般についてのセミナーを企画・運営いたします。
森まなび塾
(奈良県 吉野町ほか)
・森林作業の体験
・森林浴効果の体験
・林業家、環境活動団体によるセミナーや意見交換
さまざまな自然再生体験
ご希望に応じてコーディネートいたします。
●企業の生物多様性貢献コンサルティング
環境取り組みにおいて、事業活動において生物多様性への貢献をお手伝いいたします。ご要望、ご予算に応じます。
ぜひ一度ご相談ください。
食品を中心とするトレーサビリティ評価も第三者評価事業として構築を了え近々プレゼンスします。
生物多様性に関するお問い合わせはこちらまで
TEL:06-6614-1731 FAX:06-6614-1801
akiko-inoue@e-being.jp(井上明子)
kuhara@e-being.jp(客員:久原)
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