「地域おこしを6次産業化で(1)」

2015/10/1(木)

-当レポートはシリーズで6回位を予定している-

 私たちはこの度「新資源6次産業化研究会」(略称;新資源6化研)をたちあげました。
当会は、地域の人々を中心に地域の産物の新しい使い方、新しい効用を発見し、それを商品化するための新技術や、その組み合わせによる高付加価値商品づくりを支援するものです。
これらの一連の動きのもとに、一次産業(農林漁業)からメーカー(二次産業)、販売やレストランそして観光に至るまでの第三次産業の三つを一気通観するブランド化などの仕組みを創造するものです。
私たちしかできない商品の安全・安心と機能性を評価する第三者評価委員会という商品価値を社会的に認められる枠組みを持っていることです。少し自慢です。

単に流行りだからの6次化ではありません。
一次商品の販売や、単に一次加工だけしていては、地域にお金が少ししか落ちません。
これを二次加工や最終商品で販売すると、経済循環効果により地域経済にとって効果はより大きいものとなる。
だから地域おこしにつながるのです。

そうすると、地域の産物だと何でも良いのかとなると、そうではありません。
その産物は、他の地域にない絶対的な優位であるものが望ましい。
もし絶対的とまで言えなくても、他地域より相対的に優れているものを必要とします。
よって地域産物は、地域の豊富なストックであるものが望ましいのです。

地域住民は、地域のストックだが、住みにくいとか、買い物が不便とか、仕事がないとか、の事情からまず若者がフローとして出ていき、地域の現状は、高齢化ストックの増加とともに、衰退化に向うことになります。
こうしてみると、地域はこれから大変な問題を抱えていることが分ります。
このような地域の現状を6次産業化により、若者が帰ってくる、若者が集まってくる元気な地方に変えたいのです。

まずどこの地域も、基本的に自然資本に恵まれています。
つまり一次産品を中心に、二次→三次とつなげ、付加価値を上げる取り組みをうまくすれば、どこもがブルーオーシャン(競争のない世界を創造する)だということが分るだろう。
うまくが私たちの仕事と考えます。

そして地域が人口減に悩めば、人的資本が少ないかと言えば、必ずしもそうとは思いません。
木のことをよく知る古老とか、一次加工の伝統的技法、産物のおいしい料理などなど、諸々に名人が隠れておられることもあるだろうし、都会から地域おこしに参加する意欲に溢れる若い人材もいる筈です。
こうした人材を目覚めさせ、活性化させれば、人的資本もあります。
そうすると、それを活用した結果として社会的資本も充実することになります。

ちょっと難しく言えば、私たちの地域おこし、6次産業化の取り組みは、「地域」の人々と汗を流す「構造改革」を行うことにあります。

理事長  井上 健雄

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