一人ひとりの力【2月】

2021/2/3(水)

昔は、顔の見える触れあえる人間関係が主であった。

今は、Zoomなどにより映像や声で会いもするが、実際にHugなどできない。

これはグローバル現象だけでない。ICTの浸透により隣席からメイルが来たりする。

なにかもどかしいようであるが、コロナ渦も含め、これが今後の新常態である。

そうするとリアルの一人ひとりが弱く小さくなったように思ったりもするが、決してそうではない。

例えば、アメリカの前大統領トランプの軽挙妄動が民衆をして米議事堂に侵入、暴動を起こさせている。

この暴動で4人が死亡52人が逮捕されたとあるが、この暴徒の殆どが白人であったことでこの数字だ。これが黒人なら警官は一斉射撃を辞さなかったであろう。数十数百人の死傷者を出すことになっただろう。

これは一つの嘘だけでなく、限りなく吐き続けられた嘘が、こうした結果を生み出したのである。

つまり真実がフェイクと退けられ、フェイクがオルタナファクトとなっている。恐ろしいことである。

トランプは不動産業者時代、黒人にアパートを貸さない、経営するカジノで黒人従業者の冷遇、14~16才の黒人・ラティーノに死刑を求めた人種差別主義者であった。

こうした一人が大統領であった。それがアメリカを狂わせたのである。

今回バイデン大統領が誕生したが、こうした亀裂にどう向きあい修復できるのかが、この政権の課題である。こうした修復活動が始まる前に、ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが白人警官に殺され、BLM(ブラック・ライブス・マター)運動が再び湧き起こったのである。20年5月末である。

ほんの少数の人から始まったこれは、やはり革命である。

BLM運動に呼応して、テニスプレイヤーである一人の大坂なおみさんが、全米オープン決勝までの7戦の為に7つの異なるマスクを用意して、人種差別と警察暴力への抗議をした。勝ち続けるという大きなプレッシャーまで背負い戦ったのである。

本当に!本当に!!勇気ある行動である。

こうした活動もあって、バイデン大統領が登場する礎にもなったのであろう。

現代は、マイクロムーブメントの重なりが、世の中を大きく変えていく大きな力となっている。

たった一人で学校ストライキを始めてたグレタ・トゥンベリは、気候危機ジャスティスの革命者である。

BLM以外でも、地産地済、有機栽培、メイドイン・USA、サード・ウェーブ・コーヒーなどは、小さく、足元から、より丁寧な方向に、消費者の志向を変えていく活動である。これも小さな革命である。

この小さな革命のスタートは一人ひとりの個人の思いにある。

小さな革命ということは、それはそれで独立的な生き方(インディペンデント・ライフ)を実現させているのである。

ちょっと気取った表現をすると一人ひとりが「Wear Your Values」自分の価値と思うものを身につけだしたのである。

このように考察してくると、一人ひとりが身につけ始めた価値観が、社会を染め、サード・ウェーブ・コーヒーを認め、米大統領選の行方まで決めだしたと言えるのでないだろうか。

革命は、自分が参加しようが参加しまいが起きるとしても、やはり参加して革命を起こす方が面白い。起こしませんか!革命を!!

Wear Your Values!!!

理事長 井上健雄

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