西日本豪雨から考える【7月】
2018/7/17(火)
(サバイバル備忘版 H30年7月17日)
先日、西日本を襲った豪雨で、悲惨な被害が続いている。気象庁は「平成30年7月豪雨」と命名。
亡くなられた方の御冥福を祈るとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
これらの惨状を今後、ほんの少しでも小さく出来ればと考察した。
この豪雨の原因は、停滞した梅雨前線に向かって、大量の水蒸気を含んだ空気が流れ込んだことにある。
また、地球温暖化による海水温の上昇により、蒸発量が増えたことも被害を一層大きくしている。
河川の要因として、豪雨により本流の水かさが増し、ダム決壊を防止の放流※が重なり、支流の水が行き先を閉ざされ、逆流して各地を浸水させている。バックウォーター現象と呼ばれるものが洪水の大なる原因となった。
こうした危険性を予知されていたが、対策は地域・予算・景気などに左右され、数十年以上も店晒しされてきたのである。
空の世界の要因として、入道雲が発達し、積乱雲がたくさんできるバックビルディング現象のマルチセルを起こし、線状降水帯において長時間の豪雨となった。
台風7号の影響や、偏西風の蛇行なども無視できない要因であった。
これら様々の原因が重なりあい、大災害となっている。
大雨から身を守る為には、
1.気象情報をウォッチ | 自助 |
変化への準備、ハザードマップによりどこへ逃げるかの確認 避難場所・ルートの確認 ※これは今までと違うぞ!という勘も… |
|
2.注意報 | 自助+共助 |
高齢者等弱者の早めの避難 | |
3.警報 | 自助+共助+公助 |
市町村の勧告・指示に従って行動 | |
4.特別警報 | 自助+共助+公助 |
直ちに避難 or 屋内の安全な場所 |
その上で、個人、家族は自分たちの身を守る考え方を提示したい。
それは、生存のための時間巾「3の法則」と呼ばれるものである。 自助
1.人は空気なしに3分しか生きられない | |
3分で御陀仏 | ⇒空気 |
2.人は適切な体温を維持できなければ3時間位しか生きられない | |
3時間で御陀仏 | ⇒体温 |
3.人は水分を摂ることなしに3日しか生きられない | |
3日で御陀仏 | ⇒水 |
4.人は3週間何も食べられなければ生きられない | |
3週間で御陀仏 | ⇒食料 |
これが災害等時における、時間巾の基本的な考え方である。
この「3」のそれぞれの対策が、命を守ることになる。
-サバイバルマニア「つぼっち」さんより-
空気3分 |
防塵マスク:地震等の粉塵を吸わない 3M使い捨て防じんマスク 排気弁付き(10枚2000円前後)(例) ゴーグルも用意したい |
体温3時間 |
ヒートシートエマージェンシー・ブランケット(例) これらは人体から発せられた熱の90%を反射させて、体温を守ってくれるものです(1000円前後) |
水分3日間 |
志布志の自然水(例) 非常災害備蓄用(2L×6本)賞味期限5年(1500円前後) ※家族の人数により増加させましょう |
食料3週間 |
お米はアルファ化米がおすすめ。 アルファ化米は水を入れることでもとのご飯に戻る。 冷水でもOK。 尾西食品のアルファ米12種類セット(3500円前後)(例) ハウスのレトルトカレー5袋 賞味期限3年(1000円前後)(例) |
その他 |
LEDヘッドライト(ジェントス実用点灯8A 3000円前後)(例)
両手が使える
モバイルバッテリー24000mAh LEDランプ付き(3000円前後)(例) モバイル・ケイタイの予備電源として
大人用からだ拭き(50枚入り)
cf. 断水など水は貴重なもの、出来る限り少なく使用
身体を衛生的に保つ(200円前後)(例) 救急セット 応急手当用8点セット(2000円前後)(例) トイレの処理 便器にゴミ袋をつけて用足し後、猫の砂をかける
|
こうやって書きあげてくると、普段いかに便利な生活を送っているかが分かります。
私たちは、普段の生活を続けられることに常に周り(国や地域や近隣の人々…)に感謝し、地域社会への参画や貢献もすべきだし、国の国民を守る活動(自衛隊の方々の献身など…)にも支持し、感謝しなければなりません。
このように自らを助ける自助があり、近隣コミュニティが果す共助があり、そして地域・国として公助が複層的にあって、はじめてレジリエンスの高い社会が実現できるのだと思います。
災害にあわれた被災者の方々に対し、出来る限りの支援行動をすべきです。
皆さん一緒に頑張りましょう。
※今回の放流から: |
ダムが決壊すると放流以上の甚大な被害が出る為に、限界まで貯まった水を流すこと。
①また当該ダムが多目的ダムとして発電や生活用水貯水を行っており、大雨予報に対し全放流ができなかったこと。
②ダム行政として造ることが優先され、強いダム創りまで及ばなかったこと。
|
理事長 井上 健雄