私の二月、ギフチョウ、人間について【2月】

2023/2/3(金)

2月は、好きな歳時や歳事が多い。

節分、立春、雨水。人寄りには、バレンタインデー。

天皇誕生日、誕生日です。

嬉しい。

春を迎えるには、早くはやくなんです。

キーワードは、立春なんです。

立てば、歩いて、早く、来て 欲しい春 なのです。

まだ、3~4週間ぐらい必要でしょうか。

早春の女神「ギフチョウ」が飛ぶのは…

大阪府では、絶滅危惧種Ⅱ類に指定されているんですかね。残念。

黄色がかった白色と黒色のツートンカラー、翅の下側の赤やオレンジ、灰色の模様が入りとてもおしゃれです。

ギフチョウは、寒さ残る春にカタクリ花の蜜を求めて飛ぶんです。

カタクリの花は、早い春の雑木林の中で、木々の葉が開いて、日光をさえぎってしまう前に花を咲かせ、実をむすび、翌年へのエネルギーを貯えてしまうんです。

この花が咲く頃に、ギフチョウが、年一回の恋の季節です。

そして、春爛漫には、もうギフチョウはいません。

彼女らの残した幼虫が、カンアオイの葉を食べて育ち、六月には下草や落葉の中にもぐり込み、かたいサナギになり、翌年の三月末に蝶になるまで、10か月の眠りに入るんです。

幼虫が餌とするカンアオイの葉は、夏から秋には新しい葉を出さないんです。不思議です。

このように、ギフチョウの成長には、カタクリの花、カンアオイの葉などがかかせず、絶妙のタイミングにギフチョウが存在するのだと思います。

本当は、絶妙のタイミングというより、生物は、生物の中、そのものに中に、季節を持っているのだと思います。

一方で、私たち人間は、生物としての人間の外に、季節があるのだと思います。

人間は、熱帯でもツンドラ地帯でも、砂漠にだって住むことができます。

人間は、周りの環境をコントロールして、適応しているだけで、遺伝子の中に季節を持っていないのです。

そうすると、人間の自然離れが加速し、一層の自然破壊を招く恐れがあります。

そこで、人間は花鳥風月と自然への賞賛を文化として、取り入れたのだと思います。

そして、進展する温暖化抑止の思いも含め、生物多様性の尊重と重視への動きもあります。

生物多様性の尊重は、アニマルのウェルフェアとしての力強い流れを形成しつつあるのかと考えます。

今月は、ギフチョウの乱舞するイメージとともに、いろんなイマジネーションを膨らませて、春の歳時エッセイと致しました。

理事長 井上健雄

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