2006年9月の言葉
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偉人でつける心の栄養
〜読書のすゝめ アフィリエイト版〜
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先進的な医師のグループは、患者の精神的履歴を重視し始めている。
これは患者を「病気の入れ物」と見做すのではなく、一人の完全な人間として観る方向である。ある意味で病気よりも精神に気を配っていると言える。
これは、朝や夕方に祈りを捧げる人は心臓疾患や癌のリスクを低減させていると、現代の医学コンフェランスで報告されている事実にある。
この方向に、アバラハム・マズロー(1908-1970)やビクトール・フランクル(1905-1997)がいる。
マズローはあの有名な欲求五段階説(1.生理的欲求 2.安全欲求 3.所属欲求 4.自我欲求 5.自己実現欲求)を唱えた人である。人は低次元の欲求を満たすにつれて、高次元の欲求を求めようとするというものである。
最近では、彼の著作から六次元欲求としての自己超越欲求を主張する人もいる。この欲求は、現在のトランスパーソナル(自己超越)心理学に結びついているように思う。
この辺りを勉強されたい方は、スタニスラフ・グロフの『意識の航海図論』やケン・ウィルバーの『意識のスペクトル論』などにチャレンジして欲しい。
またビクトール・フランクルがアウシュビッツ収容所のことを書き綴った『夜と霧』は、大変な名著である。
彼はあの苛酷な状況で生き残った人の特徴として、二つ挙げている。
一つは、どんな状況にあっても美しいものに感動する豊かな心を持った人。
二つは、分け与えることのできる人。
このように、人はもう一度‘心’というものに回帰し始めている。古くて新しい課題である。
礼拝説教にもこんな言葉がある。
『艱難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出す。』 (ローマ人の手紙 ロマ5:4)
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NPO法人 イー・ビーイング
理事長 井上健雄