2005年4月の言葉

 新しき仲間と共に 

 自らを鼓舞して始めたい。新規事業、ベンチャーは、1年で50%、2年で70%,3年で80%が潰れるという統計がある。そこで、丸三年経過。20%の世界に残ったらしい。
 しかし重要なのはこれからで、3〜5年の間は95%が姿を消すという。
 3年を生き抜いた英雄たちを100としたら、その中の80%近くがまだ敗退することを意味する。これからも一層の正念場である。
 しかも私たちは生存することに意味があるのではなく、エクセレントに存在すべきなのである。5%の中の1割のリーダーを目指すべきである。つまり、0.5%をまず身近な目標としたい。
 小さな努力の3年間を経て、2005年から控えめな(?)5カ年計画をスタートさせる。
 計画5年目の2009年は3億円(通算8年)を目標にまた新しい小さな努力を積み重ねてゆきたい。大それた目標ですねといわれそうです。しかし、大志は小さな努力を積み重ね、積み重ね、大きな夢に挑み続けることから観えてくるものですから。
 私たちは既にある現実に随(したが)うものではなく、新たな現実を創造する為に毎日を生きている。新しい事業、新しい仕事を創ろうとしている。
 最近、そうでもない事例も多い。例えば、創業者が大にした会社が二世三世で駄目にしたり、大会社がホスタイル・テーク・オーバーによるコーポレート・ライダーに直面している。これらのケースは、それら経営のトップ能力のせいばかりでなく、創業者や伝統的経営陣のビジネスモデルが古くなっているのに、イノベーションができないことに原因があると思います。
 成功したイノベーションや伝統といったパラダイムは、なかなか変えられないものですから。
パラダイムはギリシャ語を語源として、パラはfromを、ダイムはexampleを意味する。即ち人々が世の中を観るレンズであり、それに歪み曇りがあると、手ひどい結果を受けるのである。
 こうしたことは、天下のソニーや三洋電機でもハワード・ストリンガーや野中ともよの起用にも見える。
この対策でも、弱いように思うのは私だけであろうか。
 企業がそんな轍を踏まないように、また新しいイノベーションに取り組めるように、私たちは支援体制を充実させている。エコロジー研究会や各種の市民ネットワーク等が効果を発揮している。
 私たちNPO法人イー・ビーイングの資源は、1人ひとりの能力、志にある。それと共にうまいコラボレーションの創造である。そんなわけで、今年も4月にピカピカの新入生を迎えた。
 3月24日(木)。京都大学、教育学部卒業。八木綾子(やぎあやこ)さんである。4年間フィギュアスケートに励み、荒川静香のように安藤美姫の如く華麗に舞うらしい。
 E-Beingの仕事もスイスイ熟(こな)し、早晩難易度の高い知事(ちごと)のパフォーマンスを観せてくれるだろう。
 乞うご期待である。

NPO法人 イー・ビーイング
理事長 井上健雄