2004年4月の言葉
 さくら 
世の中に
 たえて桜のなかりせば
  春の心はのどけからまし    (古今集 在原業平)

 紫式部は、櫻をとても愛していたようです。光源氏に、「春の鶯の囀(さえづ)り」を舞わせて、花の宴を盛り上げさせています。
 伊勢物語、源氏物語とくれば、山家集の西行も出さねばなりません。

吉野山
 こずゑの花を見し日より
 心は身にも 添はずなりにき

 この三つの風雅の極みは、恋と思慕がベースにあります。
 「恋せよ 人よ」です。カサカサしたビジネスマンをしてエモーショナル指数を高めることになりましょう。
 その上で、良寛さんの

散る桜
 残る桜も
  散る桜

と大自然の時間を手に入れましょう。  この悠久の時間軸と日常時間軸をうまく組み合わせて楽しいワクワク、ドキドキの生活をしましょう。
 四時(しじ)の変化を桜で見ましたが、今回は年度の初めなので社会変化とその対応について示唆しましょう。
 時代は、アナログからでデジタルに変わってきています。これは、生活、仕事などが変わることと同義だと思います。アナログ時代なら会社や仕事を切ることができませんでした。「存在すること」に意義があったことだ、と思います。
 しかし、デジタル時代は、切れるものがあるいうことが分かり始め、アウトソーシングするとか、パートタイマーを入れるとかが、可能になってきています。
とすれば、会社も仕事もモジュール化して最適の団体や人にあてはめていくことが生産性を高めることになります。
 学ぶことにしても「易」から「難」へだけでなく、「難」から「易」への流れも可能な時代です。
 従って、学習や仕事のプログラムも一変する可能性をもってきています。
 こうした切断可能性を活かせる会社が勝ち残れるのだと思います。
 そうしますと、個人が勝ち残る為には、キラリと光るデバイス能力か、人と人や B to B などのインターフェース能力をつけてるか未来を手に入れるアーキテクト能力が必要となるでしょう。この3つの能力については、次月で詳しく説明します。
NPO法人 イー・ビーイング
理事長 井上健雄