小さな努力でヒートショックに立ち向かう ~来月の世界環境デーを前にして~
2024/5/31(金)
今、私たちは日々安穏な生活を送っている。
しかし、「世界秩序は狂い」始めている。恐いことには、「この狂い」について誰もが修理しようとせず、挙げ句の果て、その狂いに乗じて富の獲得や領土を広げようとしたり、テロを起こし、秩序に支配されたように見えた世界を一気に危なさの惨憺の中にさえ落としてしまっている。
誰もが修理されない家に住み続けられる筈がないことを知りながら、修理しようとしていない。これは、ロシアやウクライナの戦争やハマスとイスラエルの衝突などは、ひどい傷痕ばかりを出しながら続いている。このことによるCO2の排出量も大変な課題である。
私たちの日常も同じようなものかも知れない。
CO2増加による温暖化対応など、本当に取り組んでいるように見えない。ここでも私たちは、一人ひとりが修理せず生活をしているように見える。
この環境問題への対応は、私たち一人ひとりが当事者であり、手立てをたて実行する責任がある。しかし、こうしたことは、政府や企業が取り組むもので市民は関係ないように振る舞っている。
地球に生命が誕生して38億年の歴史において、最新の6億年間で生命の大規模な絶滅を5回経験している。この5回目は、ユカタン半島への隕石衝突により、白亜紀、ジュラ紀にかけ恐竜をはじめ、生命の大絶滅を起こしたのである。
そして今、6回目の生命大絶滅の原因と予想されるものが、現在の私たちの「資源多消費型ライフスタイル」なんです。隕石に匹敵するなんて恐ろしい、、、、
なぜなら、私たち生活者のライフスタイル(衣・食・住・移動)の4分野だけでも、CO2の50%以上を出しているのだから。
ここでは食と住について少し提案してみよう。
ささやかな庶民の生活に水を差すな、とも言われそうですが、やはり「生活習慣を変えること」こそが求められているのだから。
食について考えるなら、お肉の好きな人もミートタリアン(肉ばかり食べる人)から、せめてフレキシタリアン(肉以外のものを食べる人)になって欲しい。出来ればベジタリアンでしょうね。
野菜、穀物類はできる限り国内産で旬産旬消をしていただきたいと思います。
そしてその野菜はベランダでの栽培や、畑を借りるなど自分で汗して作れるような生活を持ちたいものです。
都市国家のシンガポールには、1万人の都市農民がいると言われています。
買い物をする時(スーパーやコンビニ等)は、前取りを中心に見切品等をうまく購入すること。食を作る、保温する時には、圧力鍋の沸点の高いもので、省エネができることも覚えておくべき一つとなります。
もっと大事なことは、必要以上のカロリーを摂らないことです。体重は、BM1などの数値をもとに自分でコントロールすべきです。
住については、家や部屋の断熱構造を高めることです。窓については二重ガラス等が方向性です。
夏は、太陽光の制御をポイントとしましょう。植木、簾、カーテン等をうまく活用してください。また、濡れたタオルと扇風機(自然風)で気化熱の活用も一つの手です。
勿論、家の広さ、方角や立地によりますが、再生エネルギーの取り入れは大事です。
照明は、LEDの活用とオフィスなどは、シーン制御の全体コントロールとタスク・アンビエントの組み合わせもいいでしょう。
いろいろ細かいことを一つひとつ実行することで負荷は減ります。
日本の「早寝早起き朝ごはん」と太陽のある中にという良い慣用句も温暖化が進むベトナムの米農家においては、暑さを避けるために夜中にヘッドランプを付けての田植えを余儀なくされているし、カタールでは5月からA.M. 10:00〜P.M. 3:30まで屋外労働を禁止しています。
この温暖化によるヒートショックによる経済損失は、現在で2兆4千億円だとしている。
一つひとつ温暖化対策という修理活動という小さな努力を積み重ねましょう。
大変だ!しかし今なら間に合います。
理事長 井上健雄