牙のない象と牙をもつ人【10月】
2018/10/30(火)
アフリカ象は現存する陸上動物の中で最大のものである。体重は5.8~7.5t。
大きいものは10tをこえる。
アフリカ象の牙は、大きいものなら、長さ3mを超え重さ50kgを超える。
牙は外敵から身を守り、仲間うちへの威厳であったり、水を求め地面を掘ったりする道具でもある。
この立派な牙を持つ象が少なくなってきている。
象の牙は野生動物にとっては脅威であるが、密猟者にとっては工芸品の素材であった漢方薬などの最たるお宝である。(40kgをこえれば一本100万円を超える・・・)
このアフリカ象は、アジア象に比べ立派な牙の為に密猟の対象となり、牙がない象へと進化している。
まさしくダーウィンの言う、強いモノが生き残るのでなく、生き残ったモノが強いのである。
密猟というものに対応する牙なし象って可愛いかも知れないが、可哀想でもある。
特にメス象において牙を持たない象が、地域により98%を占めていると報告されている。
この淘汰圧は、人間界にもあてはまる。
しかしこの淘汰圧は、業界、働く業種によって異なる。
この淘汰圧を逆転させているのが起業家やベンチャーリストであったり、出過ぎたクイは打たれない独自性の強い個性派であろう。
つまり「右におなじ」とか「他者のモノマネ」である「誰でも考えること」では生存ができない。
いかに尖り、ニッチイスであったり他所のマネされない独創性、これが生存のキーとなる。
この地球上に人間がいなくなって動物たちばかりなれば、この象たちも長い立派な象牙を自慢にするようになるだろう。
人は淘汰圧に負けない自分の牙を磨くことが、求められている。
人間はどんな老齢になってもその老齢には無知なる子供であるように、
人は一度しか生まれないのでいつも、いつも新しい生活に挑戦していると言える。
この新しい生活を学ぼうとすれば、いろんな知識武装や学びはあるがやはり一人一人の創造性こそが人の生存の基盤であり力となるのである。
人は他に勝るオリジナリティの高い牙を持つべきである。
理事長 井上健雄