NPO法人イー・ビーイング
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潮目

 驚天動地の天変地異もさることながら、目に見えない変化が起こっている。
 一つの大きなフレームワークが崩れ、それに対峙していた仕組みだけが取り残され屹立し、対峙の中で成立していた機能が、働かなくなっている。

 例えば共産主義と対峙していた資本主義は、共産主義の終焉により、自由主義、民主主義が過大に評価され、貧富の差の拡大、株主資本主義の偏重、投機資金の乱舞など、資本主義の暗部の露呈の度を高めている。

 そして経済の中心も、アメリカ中心から徐々にアジアの新興国に移ろうとしているし、企業の間接金融から直接金融(CPとか社債等)への流れがメインバンク制を壊し、企業の変化対応力を削いでいる。
 これからは市場の暴走を抑え、セーフティネットを強くすることが重要である。つまり配分が重視される。
 しかしこれは、自由資本主義とは言えないかも知れない。

 世界は、アラブの春や中国プレゼンスの高まりや今まで述べたような深層の変化とともに、地震、洪水からギリシア経済の破綻、EU経済の持つ脆弱性など、変化は日毎増している。
 こうした中で私たちは存在している、ジャングルの中で徒手空拳で立っているようで、恐ろしい。

※ここでもう少し詳しく学びたい人の為に「新しい海図を求めて」という一文を「どこでもファーム 緑耕雨読」に掲載しているので、参考としてください。

 「新しい海図を求めて」程は深くはありませんが、現在の生き方の一つとして、孫子の言葉を縁(よすが)としたい。

「敵を知り己を知らば百戦危うからず」

 敵とは、時代の変化であったり、社会の価値観であったり、環境問題…も入るだろう。
 己、これが一番難しい。
 そうした時、己、イー・ビーイングを知る為に、私はE-Being Statementに立ち帰る。

Our Mission(私たちの使命)
私たちは、社会が、企業が、市民が、地球が直面する問題に対して、エクセレントなソリューションを提供し、公正・公平で豊かな持続的な社会を創造します。
私たちは、この問題解決を、産学官民協働のプロデューサーとして働きます。
その為に、事業性:環境:社会性のトリプルウィンを図り、統合的ビジネスモデルを創造します。
Our Lodestar(私たちの行動規範)
私たちは、わくわく感に満ち溢れながら仕事をします。
その中身を形成するものは、以下の7つです。
1.Aggressive Vision−挑戦的な夢−
2.Super Structure−統合的な新構造−
3.Ultra Execution−超実行−
4.Nice Leadership−魂を揺さぶる指導力−
5.Attitude toward Learning−学び続ける姿勢−
6.Respect for Stakeholders−すべての利害関係者への尊敬−
7.Open-minded−受けいれる心−
この7つのバリューをイー・ビーイングの一人ひとりが理解し実行することが求められています。
※ASUNARO(アスナロ)翌檜:「明日檜になろう」という意味もかけています。
Our Vision 2011-2015(私たちの中期目標)
  1. 公正公平な第三者評価の4つの事業分野において、日本一となります。
    • Land-Eco土壌第三者評価
    • 商品第三者評価
    • 生物多様性第三者評価
    • 生物多様性第三者評価
  2. 産学官民連携プロジェクトとして、25プロジェクトを実現します。
  3. グレート・オーガニゼーションのクライアントとして、50組織のコンサルティングをフィランスロピー研究所との協働で実現します。
−イー・ビーイング パンフレットより−

 さぁ、これで私たちは十分サステナブルな存在であるだろうか?
 考えてください。
 今、市場経済の果実を手にしているのは、自由・民主主義勢力ではなく、中国・ロシアなど国家戦略を持つ国である。

 従って私たちは、ステートメント戦略を実行する強力なOur Lodester3の超実行力が必要である。
 速い流れの時代だから、一人ひとりの領域の中においても変化対応が求められる。
 こうした時代に巡り合せたことは不幸なのか、幸運であるのだろう。
 どんどん変化しているのだから、みなが一線である。
 変化対応ができれば、私たちのプレゼンスは高まり、結果として、win-winによる社会価値の増殖につながるのだから…
 幸運な時代である。

 11月の挨拶の締め括りに対し、私たちが今後、心すべきキーワードを三つだけ挙げる。

(一)持続可能福祉社会
(二)地域活性化
(三)農商工連携
である。
 このキーワードをベースに「2012豊穣」への条件整備期をしっかり過ごそうではないか。

理事長  井上 健雄

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