新常態のコラボレーション
中国が「新常態」に突入した。
新常態とは、大きく表現すれば、
(1)高成長から中成長
(2)経済の原動力を投資から各方面のイノベーション駆動へ
の二つであろう。
その効果は、
(1)は、 | 衰えたとしても7%成長を維持する |
(2)は、 | 牽引原動力の分散により、リスク低減となり、各分野の成長のひずみ修正やレジリエンス強化にもなる |
こうした期待とは裏腹に、世間の目をくらませる共産党用語だとするものもある。
市場経済に移行して30年、平均して年率10%の成長をしている。
ジニ係数は当初小さかったものから、今は米国並みに大きくなっている。
しかし中国の5億人が貧困から脱したことも事実である。
世界で最も成功した貧困対策プログラムだと言える。
しかし、政治・経済、また汚職の透明性を高めないと、大国・先進国の仲間入りはなかなか難しい。
もちろん空気の透明性も、もっと大事だろうが。
「新常態」には多様な見解が出されているが、どのように解釈しようが、やはり成熟化に向かっているように見える。
いい所を見て、いい協働関係を築くべきである。
そうした取り組みを、日本の新常態になればと願う。
理事長 井上 健雄