2015年のスタートです。
『古文真宝』に書を読めば万倍の利あり、とある。
しかしこの万倍に至るは、積年の学びの歴史がいる。
読書とは、宝の島に入るようなもので、同じように入っても、宝をみつける人と何もみつけられない人がいる。
利とは、単なる知識や利益だけでなく、自然の道理、社会規範を指すものである。
私は40代の時に少なくとも10倍位の利を感じたし、50代には100倍の利らしきを得た。
60代に1,000倍になったような気がする。
とすると、私にとって万倍の利は70代なのか?
あぁ待ち遠しい。年でなく万倍の利を。
書と言っても、本ばかりではない。
一行の文章、一熟語、一語、単なる…からも多く語りかけられるものである。
そしてそれらの記述から離れて、全く別の彼岸に遊ぶということ等になれば、万倍以上の喜びや楽しみに包まれることになる。
学ぶという姿勢に欠け、またその習慣のない人が、見えないまま年老いてゆくのは、豚や猿が年をとってゆくことと同じである。
落伍者であり、無惨である。
人は、厚く厚く学びて、胆力も養い養い積みて発するを少なくするものである。
これを徳という。
「陰徳あれば陽報あり」
徳の先に明るい希望の未来があるのである。
今年もみな様とともに希望の未来を創っていきたいと祈念致します。
本年もよろしく叱咤、叱咤、激励お願い致します。
理事長 井上 健雄