Land-Eco土壌第三者評価委員会
Land-Eco 土壌第三者評価委員会
Land-Eco土壌第三者評価委員会
土壌調査員認定基準及び手順
1. 基準及び手順の目的
 本基準及び手順は、土壌調査機関において土壌調査を行う土壌調査員(以下「調査員」という)の認定の基準、及び申請・審査・認定の手順について規定するものである。
2. 基準及び手順の変更
 本基準及び手順は、調査員の適格性を保持するために必要と判断される場合、土壌第三者評価委員会(以下「評価委員会」という)委員長及び特定非営利活動法人イー・ビーイング理事長の承認を経て、変更することができる。
3. 認定基準
 調査員の認定は、以下をもって判断する。
(1) 土壌汚染関連法規に関する知識
 以下に示す法規に関する知識をもっていること
a)
土壌汚染対策法
b)
水質汚濁防止法
c)
下水道法
d)
ダイオキシン類対策特別措置法
e)
大気汚染防止法
f)
海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律
g)
特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
h)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
(2) 土壌汚染に関する知識
 以下に示す知識をもっていること
a)
土壌汚染及び地下水汚染の概論
b)
環境地質学の基礎
c)
化学物質の環境リスクの知識
d)
土壌・地下水汚染による環境影響等の知識
(3) 土壌調査・浄化に関する知識
 以下に示す技術に関する知識を持っていること
a)
土壌・地下水の調査技術
b)
土壌・地下水汚染浄化の対策技術
(4) 土壌調査・浄化実施に関する能力
 以下に示す能力をもっていること
a)
調査・浄化計画を策定する能力
b)
調査を実施する能力
c)
報告書の作成能力
(5) 資格
ア)
下記の@〜Dのいずれかに該当すること
@)
技術士
応用理学部門(地質)
環境部門(環境保全計画)
環境部門(環境測定)
建設部門(土質及び基礎)
建設部門(建設環境)
総合技術監理部門(応用理学―地質)
総合技術監理部門(環境―環境保全計画)
総合技術監理部門(環境―環境測定)
総合技術監理部門(建設―土質及び基礎)
総合技術監理部門(建設―建設環境)
A)
技術士補(応用理学部門又は環境部門)
B)
土壌環境監理士
C)
地質調査技士(土壌、地下水汚染部門)
D)
指定調査機関における3年以上の調査業務経験
イ)
下記の資格をもつことが望ましい
@)
環境カウンセラー(事業者部門)
A)
環境サイトアセッサー
B)
環境計量士(濃度)
C)
ISO9000s、14000sの審査員補以上の資格
(6) 教育レベル
 少なくとも学校教育法に定める高等学校を卒業、もしくはそれと同等以上の教育課程を修了していること
(7) 個人的特質
 以下に示す能力をもっていること
a)
自己の考え方・概念を口頭及び文書により明確かつ正確に表現する能力
b)
適正な倫理規範を遵守する能力
c)
理論的な思考・分析に基づいて結論を導き出す能力
(8) 推薦
 調査員の所属する調査機関の長による推薦を得ていること
4. 欠格事項
 以下のいずれかに該当する調査員は、認定を受けることができない。
a)
土壌汚染対策法又は土壌汚染対策法に基づく処分に違反し、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない調査員。
b)
認定を取消され、その取消しの日から2年を経過しない調査員。
5. 認定登録
(1) 認定登録の意義
 調査員は、認定審査を受け登録されることで、認定基準に適合した調査員として認定される。
(2) 審査実行機関
 認定登録及び更新に関る審査は、評価委員会が行う。
(3) 登録有効期間
 認定登録の有効期限は登録されてより3年とする。
(4) 認定登録の更新
 調査員は、認定登録有効期限の半年前までに評価委員会事務局(以下「事務局」という)に更新審査の申請を行い、引き続き認定基準に適合していることが認定されれば、認定登録有効期限をさらに3年延長できる。その際、評価委員会が求める場合には、その業務内容の本基準への適合性を示すための文書・記録を提示しなければならない。
(5) 認定基準変更時の取り扱い
 認定基準を変更した場合、事務局は、所定の条件に当てはまる調査員に対し、その変更点に関する追加審査を要求する場合があり、下記の手順をふむものとする。
a)
事務局は、文書により変更点を調査員に連絡する。
b)
調査員は、事務局からの連絡が届いた日から2ヶ月以内に、事務局に追加審査申請をしなければならない。
6. 申請
(1) 使用言語
 審査に係る連絡、文書及び記録は、日本語とする。ただし、予め事務局が許可した場合は、別の言語を使用してもよい。
(2) 申請書
 申請書は、評価委員会指定のものを使用する。調査員は、必要事項を記入し、署名・捺印のうえ、事務局に提出しなければならない。
(3) 添付する資料
 調査員は、申請書と共に「土壌調査・浄化員認定審査申請の手続」に定める添付資料を事務局へ提出しなければならない。
(4) 申請の受理
 事務局は調査員に対し、申請書を受理したことを通知する。調査員は、申請書及び添付資料に不備があることを事務局に指摘された場合、不備を改善した後に、改めて事務局に提出しなければならない。事務局は申請内容の確認を行い、その記録を作成・維持する。
7. 審査及び認定の実施
(1) 書類審査
 評価委員会は申請書ならびに添付資料に関して書類審査を実施する。
(2) 書類審査結果の通知
 書類審査結果は調査員に対し書面で通知する。この際、是正処置が必要であると判断した場合は、その旨を記述する。
(3) 書類審査結果に基づく是正処置
 調査員は、評価委員会が指摘した内容について必要な是正を行い、適切な文書を再度提出する。評価委員会はその内容を再度審査し、その結果を改めて調査員に書面で通知する。
(4) 認定結果の通知
 書類審査の結果と、調査員による是正処置の実施状況を総合的に判断した最終的な認定結果を、調査員に書面で通知する。
 不合格になった調査員は、指摘事項を是正し、再申請してもよい。
(5) 認定登録の手続き
 認定された調査員は、認定登録証の交付を受けるためには、評価委員会に対して契約書等の所定の手続きをしなければならない。
(6) 記録、公表
 事務局では、認定した調査員を認定登録簿に記載し、ホームページにて公表する。
8. 更新審査の実施
 認定の更新を希望する調査員は、認定登録の有効期限の半年前までに、事務局に対して更新審査を申請しなければならない。更新審査の内容及び手順は、本基準及び手順の5及び6に準ずる。
9. 料金
 認定及び更新審査の料金は、別途定める。
10. 重要な変更、業務の中止の通知
 申請中又は認定された調査員は、業務に関し重要な変更が生じた場合、ならびに何らかの理由により業務を中止する場合には、遅滞なく事務局に通知しなければならない。
11. 既認定の一時停止及び取り消し
(1) 調査員の審議
 更新審査以外でも、調査員の適格性に関して審議する必要があると評価委員会で判断された場合、調査員は評価委員会が求める資料の提出、聞き取り調査等への協力をしなければならない。
(2) 審議結果の通知
 本基準及び手順に照らし合わせ、調査員の適格性に問題があるものと判断された場合は、評価委員会の決定により認定を一時停止する、あるいは取り消すことができる。
(3) 情報の公表
 事務局は、認定を一時停止又は取り消しされた調査員の情報をホームページにて公表する。
12. 異議申し立て、苦情及び紛争
(1) 調査員からの申し立て
 調査員からの異議申し立てに関しては、「苦情の取扱い規約及び手順」に基づいて対応する。
(2) 調査対象組織からの苦情
 調査員が調査対象組織から苦情を受けた場合は、速やかに事務局に報告し、事務局は適切に対応しなければならない。
附則
 本基準及び手順は、平成17年9月1日から施行する。